イオンアップ九州・沖縄 3・4月号Vol.9

イオンメイト in 九州・沖縄 2020年3・4月号 vol.9


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マックスバリュ九州地元味めぐり独自の漁法で良質のキビナゴを銀色の美しい身体に美味しさを秘めたお魚キビナゴ【鹿児島】写真提供:鹿児島県商工水産課スマートな身体の中央に青い帯模様を持ち、銀色に輝く美しい魚キビナゴ。体長は10㎝ほどと、ニシン科でも小ぶりです。四国や長崎県など、全国的に獲られている魚ですが、実は釣りや養殖魚の餌にされることが多いそうです。その中で、鹿児島県内で獲られるキビナゴは、刺身などの食用とされています。鹿児島県漁業共同組合連合会によると、独自の漁法にその秘密があります。「他地域は巻き網で一気に捕獲するのに対し、鹿児島県では刺し網で獲ります」。巻き網漁法では身に傷がつくなど質の低下を招き、サイズ的にもばらつきが出ますが、魚が網に刺さる刺し網漁法なら網目の調整によりサイズが安定し、資源保護にもなるのだとか。県内の主な漁場は甑島、種子島、屋久島などですが、特に甑島では「漁師の約束」と呼ばれる6か条を実施。産卵期の5月6月は禁漁、灯火漁は朝2時以降、11日曜祝日は獲らない、小さなキビナゴを獲らないような網目にする、稚魚の保護区を設ける、年中キビナゴばかり獲らない。こうして良質のキビナゴが安定供給されているのです。学校給食にも出されるソウルフード!キビナゴは身体つき同様、とても繊細な魚です。1秒でも水の外に出たら死んでしまうとか。養殖にも適していません。そして身が柔らかく小さいため、刺身にするには包丁を使わず、手で一匹ずつ手開きします。開いた身をくるりと巻いて皿に並べる『菊花づくり』は酢味噌でいただきます。また、天ぷらや塩焼き、唐揚げ、干物などもポピュラーな食べ方です。阿久根市の飲食店などでは、牛肉の代わりにキビナゴを使うすき焼き『きびすき』を通年提供しています。種子島でもきびすきが食


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