イオンメイト九州・沖縄 2020年7・8月号Vol.11

イオンメイト in 九州・沖縄 2020年7・8月号 vol.11


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安全安心は当たり前その先の農業へ農園主の安達誠さんは元地方公務員。就農したのは12年前でした。実家がブルーベリーの兼業農家だった安達さんは農業の厳しさと同時に「やりがいとチャンスもある」と確信していたそうです。国内のブルーベリー農園の大半が観光客用の「観光農園」ですが、安達さんは手摘み収穫で手間がかかる「出荷型農園」をあえて選択。「大変なことにチャレンジしたかった」。その表情には何の気負いもありません。そして7年前に宮崎で開かれた国内初のグローバルGAP会議に参加したことが、さらに農業への思いを強くしました。「農業の世界はすごい。やるなら世界を目指そう」。イオンの「創農塾」を受講し、4年前にグローバルGAP認証を取得しました。また、極力化学農薬の農薬と12351/グローバルGAP認証の農園であることを示す看板。農薬流入を防ぐネットを設置。2/ブルーベリーは系統から分かれて約100品種あり、安達さんは40品種を栽培しています。3/粟野の圃場では水やりの代わりにたい肥の下にバークチップを入れて保湿しています。4/全て手摘みで収穫。機械による事故や農薬事故のリスクが少なく、高齢者も作業できます。5/ブルーベリーは房ごとに成熟しないため、一粒ひと粒成熟した実を収穫します。4化学肥料を減らして栽培する「減の恵み」、味の素のアミノ酸生成過程の副生物をたい肥にし、土作りと美味しさにこだわった「九州力作果物」にも取り組んでいます。さらに有機栽培も手がけ、有機JASも取得したのです。「安全安心は当たり前、その先を目指したいですから」。食品衛生管理のHACCPも学ぶなど努力を惜しみません。プッハサブルーベリーのデパートになるさて、安達さんは現在、九重町と隣の熊本県小国町に圃場を8か所持っています。それぞれにJAS有機、「九州力作果物」や「減の恵み」、ハウス栽培物と分け、リスク分散しているそうです。その中から「九州力作果物」を栽培している九重町粟野の圃場へ案内してもらいました。圃場は中央の小道を境に、左右にブルーベリーの木が分かれて植えてあります。「九州力作果物」のブルーベリーは向かって左側のラビットアイ系だとか。7月下旬から9月末まで収穫する晩生です。「ブルーベリーの土壌は酸性が適していますが、味の素のアミノ酸生成副生物たい肥はアルカリ性です。ラビットアイ系はアルカリ性たい肥が使えるからですよ」と安達さん。因みに「減の恵み」でもあります。実は安達さんはイオン九州と味の素が「九州力作野菜・果物」を始めた当初から、実証実験で参加していました。循環型農業であることに共感したと同時に、生育の良さ、実の甘味の強さを実感したと言います。「お客さまが求める品質に応じて、栽培環境も変えます。オーガニックを望むなら有機JAS専用に、力作ならアミノ酸副生成物たい肥で。お客さまのニーズに応えられるブルーベリーのデパートになりたいですね」。安全安心と美味しさが詰まったブルーベリー、ぜひ店頭でお求めください。


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