イオンメイト九州・沖縄 2021年1・2月号Vol.14

イオンメイト in 九州・沖縄 2021年1・2月号 vol.14


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福岡─胡麻サバ鹿児島─サバの昆布巻き小ねぎは小口切り、のりは細切りに。ボウルにしょう油・酒・みりん・白すりごまを入れて混ぜ合わせ、マサバの刺身を和える。❶❷材料(2人分)マサバ刺身…半身分小ねぎ…1本のり…1/4枚分しょう油…大さじ1酒…大さじ1/2みりん…大さじ1/2白すりごま…大さじ1・1/2白ごま…小さじ1/2作り方材料サバ…1尾早煮昆布…25g程度昆布だし(昆布を戻したもの)…300cc生姜…1かけ酢…少々A:砂糖大さじ…2酒…小さじ2みりん…大さじ1・小さじ1濃口しょうゆ…大さじ2・小さじ1昆布は水につけて、17〜18cmの長さに切ります。戻し汁はだし汁として使う。サバを三枚におろし、さらに8等分に切る。昆布を広げて❷のサバを巻き、爪ようじ等で止める。鍋に並べ、戻し汁とみりん、しょう油、酢を少々、生姜を入れて煮て、昆布がやわらかくなったら、Aを加えて煮込む。❷❸❹作り方❶九州人はマサバが好物郷土料理でも大活躍!さて、サバというと食中毒の原因となる寄生虫アニサキスが心配でしょう。確かにサバにはアニサキスが寄生していることがあり、特に関東から東北にかけては必ず焼いて出され、生で食べるのは避けられます。しかし、九州では生で食する食文化があります。実は日本海と太平洋でマサバのアニサキスは異なることがDNA解析で判明しています。日本海側のアニサキスは宿主であるサバが死ぬと、内臓から筋肉に移ることが少ないのです。もちろん、完全に大丈夫とは言えません。鮮度はもちろん、すぐに内臓を取り除くなどの処理は必要です。さて、福岡で生のマサバを使った郷土料理と言えば「胡麻サバ」。マサバの刺身を胡麻しょう油に漬け込む、あるいはかけたもので、店や家庭によって胡麻しょう油の味付けも微妙に異なります。生ではありませんが、北九州は糠味噌で炊く「サバの糠炊き」が定番の郷土料理。佐賀では魚と野菜を酢味噌で和える「かけ和え」にサバの刺身や〆サバを用いることがあります。長崎の松浦地方では「サバのしゃぶしゃぶ」が贅沢な逸品とされています。0号(2020年5・6本誌1月号)でご紹介した大分の「りゅうきゅう」も生のサバが使われます。また宮崎県北部の門川町では寒サバを丸ごと使った姿寿司「魚ずし」が作られています。この地域では「魚ずし」と言えば寒サバに限るというほどです。そして鹿児島の正月料理では「サバの昆布巻き」が出されます。昆布は「よろこんぶ(喜ぶ)」にかけて縁起の良い食材。煮付けるので生ではありませんが、冬の旬魚マサバをありがたがる風習が見て取れます。マサバは九州の人々にとってなじみが深く、身近な旬の食材。だからこそ、九州各地の郷土料理に使われているのです。10


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