イオンメイト九州・沖縄 2021年7・8月号 vol.17

イオンメイト in 九州・沖縄 2021年7・8月号 vol.17


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発酵菌体でにらの糖度が2度も高く朝倉郡筑前町にある株式会社筑前もろおかは、にらの生産加工を主体にした農業法人です。にらの他にケール、赤ジソ、キャベツ、そしてかつお菜も栽培しています。同社は12年前からイオンに「グリーンアイ」商品としてにらを出荷。現在は「トップバリュ減の恵み」と「九州力作野菜」の2つのイオンブランドでイオンの店頭に出しています。使用する農薬量は福岡県の基準の3分の1。圃場管理責任者の中野清さんは「にらは元来強い作物です。農薬は減農薬基準に基づいて使用しています」と言います。もちろん、生産データ履歴を入力してイオンへ出荷。「安心安全」を保証しています。味の素の佐賀工場でアミノ酸を製造した時に残る副産物(発酵菌)を堆肥に加えるようになったのは7年前からだとか。その結果を師岡俊幸代表取締役社長は「生育が非常に良い。味も良くなって通常のにらより糖度が2度も上がりましたよ」と評価します。「良いものはすぐ取り入れるのがモットーですからね」と笑顔を見せました。夜明け前から始まるにらの収穫作業※味の素(株)九州事業所の成分分析データより3九州力作野菜にらの美味しさアップ!!アミノ酸総量糖度6.84.5慣行力作2345678309320300280260240220200258慣行力作さて、にらはとても生命力に満ちています。その証拠に刈り取った後の株の断面からすぐに葉が伸びだし、1日で2センチも伸びるそうです。さらに「数年前の地区を襲った大水害でもにらの被害は少なかったんですよ」と経理部長の品川玲子さんが言葉を添えます。しかし、にらにもやはり弱点があり、ハウスものは虫害に弱いそうです。一方、露地栽培のにらは耐性がついて虫害に強いのだとか。ところが、冬の冷たい風には弱いため、露地栽培に適していません。ハウス栽培でも温度管理が重要になります。そのことからにらの栽培は、夏にらは主に露地で、冬にらはハウスでと分けているのです。そして何より驚いたのは収穫の時間。日が昇る前に収穫する「トップバリュ減の恵み」の「減」とは化学農薬・化学肥料を減らし、環境負荷を減らし、作物の自然本来の力を引き出すこと。そして「九州力作野菜」は環境にやさしい栽培で、美味しさ(土づくり)にこだわった野菜です。「株式会社筑前もろおか」のにらにはその二つの「力」があります。九州力作野菜・トップバリュ減の恵み福岡県産にら


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