イオンメイト in 九州・沖縄 2022年11・12月号 vol.25

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「一本でもにんじん」という歌がありますね。でも、そもそもなぜ「にんじん」というのでしょう。実は、奈良時代に薬用とされた「朝鮮人参」は、その形が人に似ているものが最上品とされました。人間の形に近い野菜、そこから「にんじん」と呼ばれ始めたとか。美味しくて体に良いにんじんは、どんな栽培がされているのでしょう。※写真はイメージです。土の違いで変わる?にんじんの個性熊本県菊陽町は熊本市と阿蘇市の間にある小さな町。農家グループ「ふるさと会」はここでにんじんを栽培しています。「会の発足は平成4年ごろ」と代表者の坂本教さん。元々はお父さんが南阿蘇の山都町で有機野菜を育てていました。さとるしかし、量を多く求められるスーパーなどの流通業では、坂本家一軒では生産量がまかなえず、メンバーを募ったのが会の始まりでした。集まったのは菊陽町の生産者さん4軒(当時)。実は菊陽町はにんじん栽培が盛んな土地なのです。阿蘇の北西側に位置する菊陽町は火山灰堆積による「黒ボク土」が広がり、それがにんじん栽培に適していると言われています。現に坂本さんも「山都町のにんじんはにんじん本来の匂いが強く、皮肌もボコボコとしてい216.4UP!198.5慣行力作32202102001901800アミノ酸量熊本県産にんじんのアミノ酸の比較〈一例〉※九州味の素事業所調べるのに対し、菊陽町のそれはにんじん嫌いの子でも食べてくれるほど。匂いが少なく、ジュースにして飲める甘さです」と言います。品種にもよるかもしれませんが、同じ県内でも場所が変わればにんじんの個性も変わるのです。そのため、坂本さんは山都町の自宅から約1時間かけて菊陽町の畑に通っています。実は坂本さん自身は会社員から転職して、農家の後継ぎに。若手農家として菊陽町の先輩農家から指導を受けてきたそうです。アミノ酸発酵菌の堆肥でうま味アップにんじんの種植えは夏と冬の


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