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あかもくはホンダワラ科の海藻でオホーツク海を除く全国の岩場に繁殖している。玄海国定公園に位置する響灘の岩屋漁港は、サワラや甘鯛、ケンサキイカ、ウニ、アワビを水揚げしています。一方であかもくは漁船のプロペラに絡まる「じゃまもく」でした。しかし、その価値に気づいた時、岩屋支所は持続可能なあかもく漁を始めたのでした。利用ルールを決めて資源を大切に「あかもくは邪魔なだけで、以前は名前も知らなかった」と言うのはひびき灘漁業協同組合岩屋支所代表理事の本田政安さ6年に福岡県ん。しかし、平成1水産海洋技術センターが商品開発を提案。同支所の女性部有志が商品化に乗り出すことに。あかもくはフコイダンをはじめ、ナトリウム、カルシウム、カリウム、カロテン、食物繊維が豊富。その魅力に気づいて2年上/あかもく採取を行う漁師さんは「あかもく部会」の男性1名が素潜りで行う。下/素潜り漁で採取されたばかりのあかもく。あかもくの上部のみを採取している。3月中旬過ぎから5月上旬、響灘の海へ潜ってあかもく漁を行う。3後には「あかもく部会」が発足しました。そして藻場を大切にするルールが決められたのです。実はあかもくは「じゃまもく」どころか、様々な魚介類の産卵場・成育場であり、漁師にとっても大切な資源を提供しているのです。そのため「原藻売りはしない」「採取はあかもく部会のみ」そして「根から3分の2を残して採取する」と規定しました。大切なあかもくを安売りせず、資源を枯渇させず、稚魚・幼魚の成育場を残す。持続可能なあかもく漁は、品質の保持にもつながっています。