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九州産小麦100%こだわりのうどん株式会社めん食は今年(2025年)で創業49年。福岡県田川市に製麺工場を開いて創業しました。「現在はこの田川工場と熊本市、山鹿市の3工場で稼働しています」と営業部マネージャーの堀川大輔さん。実は同社はお弁当などのデリカ商品を製造しており、熊本市の工場がデリカ工場、山鹿市の工場がざるそばやとろろそばなどの調理麺を、そして袋麵のうどんやちゃんぽん、焼きそばを田川の工場で製造しているのです。生産量は時期などでも変動しますが、一般管理課マネージャーの浦野悟さんによると「うどんちゃんぽんはトップバリュ商品のものだけでも1日それぞれ約25000食、焼きそばは10000〜15000食」なのだとか。以前は賞味期限の長いロングライフ麺(LL麺)を製造していましたが、現在は手打ちの食感を生かした茹で麺に特化しています。その原材料となるのが九州の小麦「チクゴイズミ」。「地産地消をテーマに、九州の小麦を使用することで他社との差別化を図っています」と堀川さん。その食感とはモチモチとして、弾力感のあるものです。うどんの発祥の地とされる博多のうどんは麺が柔らかいのが特徴ですが、あえてモチモチ食感にしたのは福岡県だけでなく、九州全域を販路としているためだそうです。「より万人受けする食感を目指したんです」と堀川さん。また、柔らかい麺に比べ、茹でた後の麺の伸びが出にくいというメリットも。この独特の食感を引き出す技術が田川工場に詰まっているのです。水分量と生地の折りに独自の食感の秘密あり!麺類の原材料は「小麦粉」「塩」「水」の3つ。そして工程は大きく分けて「仕込み」「茹で」「包装」の3工程。どちらも至ってシンプルです。しかし、その中に麺の食感を決める秘密があります。「通常、塩水の加水率5%にしています。それによって麺のコシが生まれ、茹でた後の伸びを抑えるんです」と工場長坂井孝さん。%ですが、ここでは54〜550小麦粉と塩水を混ぜ合わせ、ミキサーでそぼろ状にし、専用機械でこねます。生地を1時間前後寝かせ、厚めの帯のような「麺帯」と呼ばれる状態の生地を機械が交互に折り、長辺三角形の重ね合わせのようにしていきます。「綾織」と呼ばれ、実はこれがモチモチ食感を生む秘密。麺帯を重ね合わせて圧延することで生地のグルテンが均一に分布するからです。その後は圧延ロールで麺を78度以上。徐々に薄くしていきます。麺が適切な薄さになったら自動カッターが生地を糸状に切り、そのまま茹で釜の中に落としていきます。ここから「茹で」工程で、釜の中の湯は9茹で上がった麺は重量管理機で1玉ずつバケットの中に落とされ、冷水で締める「冷やし」を経て包装ラインに。仕分けと一時保管を経てイオングループの店頭へ。ベストプライスのうどんを召し上がれ!左から堀川大輔さん、坂井孝さん、浦野悟さん。