イオンメイト九州・沖縄 2020年7・8月号Vol.11

イオンメイト in 九州・沖縄 2020年7・8月号 vol.11


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マックスバリュ九州地元味めぐり700年以上の歴史を誇る?南国宮崎の夏バテ解消食!ひじる冷や汁【宮崎】9お坊さんは冷や汁担当?かつては全国に普及夏になると食欲が減る。そんな時にピッタリなのが宮崎を代表する郷土料理「冷や汁」です。その起源は鎌倉時代の「鎌倉管領家記録」にあるという説が一般的です。曰く「武家にては飯に汁かけ参らせ候、僧侶にては冷や汁をかけ参らせ候」。武士はご飯に温かい汁をかけて食べ、僧侶は冷めた汁をかけて食べなさい。これが僧侶によって全国に広まったとされています。ただし、実は「鎌倉管領家記録」は「国書総目録」に記載がなく、果たして実在した記録書なのかは疑問だと言われています。歴史的には鎌倉時代にみそ汁が食べられるようになったため、時代としては鎌倉時代の話とみていいでしょう。また、「農民食」とも言われ、農民たちが早朝仕事の後に、生みそを湯で溶いて夕飯の残りのムギ飯にかけて食べたという話もあります。年貢米を納めていた時代、麦飯を少しでもおいしく食べようとする工夫でした。しかし、やがてそれもすたれ、気候風土に適した宮崎に残ったということです。宮崎県以外では山形県や埼玉県にも「冷や汁」があるそうですが、山形県は宮崎高鍋藩から米沢藩主上杉家に婿養子として行った上杉鷹山(上杉治憲)が伝えたとも考えられています。即席料理のようで実は手の込んだ料理さて、みそ汁をご飯にかけて食べるというと、即席のように聞こえますが、時代と共に手が込んだ料理に変化していきました。明治の終わりごろの海辺の地方は焼き魚に焼きみそを加えるようになっていました。さらに第二次世界大戦以降は各家庭で工夫し、手間のかかる料理に変化していきました。現在では、あじ、イワシなどを焼いてほぐし、乾煎りします。さらに煎りごま、焼き味噌と合わせ、冷たいだし汁を加えてのばします。これに豆腐、薄切りきゅ


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