イオンメイト九州・沖縄 2021年1・2月号Vol.14

イオンメイト in 九州・沖縄 2021年1・2月号 vol.14


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ずくて」と苦笑い。作っても、作っても商品にならない状態が年も続き、樹体の世代交代を重ねてようやく満足できる味になったとか。10不知火の花不知火の花が咲くのは3〜4月。実が出て出荷まで約250日も要し、害虫や台風のリスクが生じます。裕司さんが故郷にUターンしたのも果樹栽培の大変さ、歴史の古さを改めて認識したから。8年ぶりの農業後地元にとって1継者、そして地元にわずか4人しかいない後継者でもあるのです。「将来を考えると、この4人で地域の農業を支えなければいけない。だから消費者ニーズと生産者のこだわりのバランスを考えた品種構成をしなければいけません」。そんな裕司さんを明さんは頼もしそうに見守っています。有機栽培でより美味しくより安全安心な不知火を黒川農園は創業時から環境に配慮した栽培を貫いています。浩さんは除草剤を極力使用せず、樹体と野草を共生させる草生栽培を採用。土本来の力を生かすべく、ミミズや微生物が多544/鹿児島らしく焼酎カスを加え、微生物の力で二次分解させた完全堆肥5/創業時から果樹園に使用するのは地下100mからくみ上げる専用井戸水6/やはり鹿児島の黒酢を加えた手作り山野草酵素は、葉面に塗布して害虫除けに。7/枕崎のカツオの養分たっぷりの煮汁「カツオエキス」で味にも変化が出たそうです。く棲む土壌環境にもこだわってきました。「鹿児島の木材チップ、鶏糞、焼酎カスを配合した腐植堆肥で化学肥料を減らしています」と明さん。さらに現在は黒酢や赤しそ、廃棄果汁などを混合した「手作り黒酢」を葉に散布し、害虫予防しています。また、黒酢にかつお節工場で出た煮汁「カツオエキス」などを加え、それも害虫予防に活用しています。裕司さんは「全ての虫を殺してしまう殺虫剤は使いません」。6そして2020年、新たに加わったのが味の素のアミノ酸生成過程で出るアミノ酸副生物堆肥。7「想定以上」と二人は言います。「従来よりも早く大きく育ち、味にも期待できます」と裕司さん。だいまさきさて、糖度13度以上、クエン酸の酸度1度以下の不知火を「デコポン」と呼ぶと先述しましたが、黒川農園は鹿児島限定品種の「大将季」への想いを込め、独自のブランド名「薩摩不知火」として出しています。九州力作果物の「薩摩不知火」をイオン九州各店でお求めください。(一部店舗では取り扱いのない場合がございます)「九州力作果物」としてイオン九州向けの「不知火」に用いました。その結果は4


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