イオンメイト in 九州・沖縄 2023年1・2月号 vol.26

イオンメイト in 九州・沖縄 2023年1・2月号 vol.26


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121/上/長崎杉蒲の社屋に掲げられている額縁入りポスター。すり鉢仕込みは同社のポリシーです。2/完成した生すり身の「甘鯛すり身」。卵白、でんぷんなどを加えて作っています。3/株式会社長崎杉蒲の代表取締役杉永幸次郎さん(左)と取締役常務杉永幸之助さん(右)4/長崎杉蒲社屋1階にあるアンテナショップで出来立ての練り物商品が購入できます。生すり身のできるまでます」。実はかまぼこは朝に作り終え、出荷するのが一般的。さらに離島が多い長崎は朝の船便に積む必要もあるのです。さて、かまぼこの原料はエソやイトヨリ、いわしなどの魚肉であり、これらをすりつぶしてこねたのが「すり身」です。こ3深夜0時から始まるかまぼこ工場の現場イオン九州店舗の海産物コーナーには「長崎地物市」ブランドの甘鯛すり身、えび入りすり身、いわしすり身の3種類があります。(※店舗によっては取り扱いのない場合もあります)その製造元がかまぼこの一大消費地・長崎市の「長崎杉蒲」です。工場内を案内してくれたのは取締役常務の杉永幸之助さん。早朝の工場内はすでに稼働中。「早出は深夜0時です。午前1時には石臼の回転が始まっていのすり身からかまぼこ、竹輪、揚げ物が作られるのですが、長崎のかまぼこ組合が魚肉を加工し、組合加盟各社へすり身を卸すシステムだとか。では、すり身は長崎ならどこも同じ?「いいえ、各社とも魚肉の組み合わせ比率が異なり、組合にオーダーしていますから」と幸之助さん。さらにすり身に塩を入れるタイミングで味や食感が微妙に変わり、それはベテラン職人の勘一つなのだそう。「同じ組合の原料でも風味、食感、後味は各社異なるんです熱伝導の低い御影石の石臼に移し、水や卵白や馬鈴薯などを加えてこねる。ドイツ製の専用裁断機「サイレントカッター」で原料すり身を裁断。組合から仕入れたすり身原料は魚肉比率などオーダーメイド(写真はいわし)7


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