イオンメイト in 九州・沖縄 2023年3・4月号 vol.27

イオンメイト in 九州・沖縄 2023年3・4月号 vol.27


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鰹のまち枕崎の新たなブランドにマイナス50度の冷凍状態のカツオを、水揚げからわずか1時間内で超低温冷蔵庫へ。とって貴重です。そこで両者がタッグを組み、2005年に冷凍カツオたたき生産加工場「枕崎冷凍食品」が誕生しました。その生産ラインでは、原料の鰹はもちろん、使用する炭まで鹿児島県産です。一番の拘りは「炭火焙り」。超高温の炭火で焙ると、短時間で表面がパリッと焼き上がり、冷凍カツオの中心が溶けることなく鮮度はそのままに。9さらに、2019年に加工場を増改築すると同時に、焼成加工後の急速凍結を大型「トンネルフリーザー」を導入。これによってプラスチック袋の使用を廃止し、プラスチックゴミを大幅に削減しました。そのことから「エコスペックカツオたたき」と名付け、環境に配慮したサステナブルな生産にも取り組んでいます。さあ、同社製造部の萩原大介部長と中嶋仁課長の案内で工場へ!鰹節業者、漁業者と水産商社の連携鰹節の質と量で日本一の枕崎市は、冷凍カツオの水揚げ量でも国内2位の年間5万トン。冷凍大型巻き網船で獲れたカツオ0℃に冷やした濃は、マイナス2度22%の塩水(ブライン液)によって船上で急速凍結されます。これを「ブラインカツオ」と呼ぶそうです。実はこのブラインカツオが鰹節の原料なのです。一方、冷凍大型巻き網船でも丁寧に扱われてブライン凍結されたものは「PS(パーセイナー・スペシャル)カツオ」と呼び、刺身でも食べられる品質です。同時に水揚げされる「ブラインカツオ」と「PSカツオ」は、鰹節業者と大手水産会社双方に枕崎冷凍食品で試食したかつおたたきは赤身も新鮮で絶品の美味しさ。「資源ごみだけでなくコスト、労力が削減されました」と萩原さん。


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