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ぼ同時期から始め、現在の農場3ヘクタール。東京ドーム7は3個分に匹敵します。元々海だった土地のため、土壌は水はけの悪い粘土質。しかしその一方で、海水の塩分はもちろん、ミネラル分も豊富に含まれています。その利点を生かし、露地栽培農場ではジャガイモ、ニンジン、玉ねぎなどを栽培し、トマトやミニトマトは大規模な最新型ハウスで栽培。ミニトマトが主力の愛菜ファームではトマトの栽培面積が50アールで、年間生産量は約150トンになるそうです。そしてその一部が九州力作野菜トマトとして栽培されています。わが子同様に愛情と厳しさで育てるかつて生産部の宮崎直人さんは「甘やかして栽培すると、美味しい野菜、ミニトマトにはなりません」と語りました。それはトマトも同じ。栄養を一方的に与えるのではなく、「ストレスを与える」ことで野菜が自ら栄養を吸収する力を伸ばしてあげる。「子どもだって親が甘やかしてばかりだと、自分で生きる力を身につけないでしょ」と宮崎さん。もちろん、安全安心な野菜を栽培するための「愛情」も忘れていません。土壌の消毒には消毒剤を使わずに太陽熱で消毒し、薬物の影響を防ぎます。さらに農薬量も長崎県の基準の3割減の低農薬で育てています。そのため、栽培ハウス内には外部の人間を一切いれません。農薬を減らしている分、外部からコナジラミなどの侵入を防ぐためです。ハウス内部には総合O₂環境制御器が取り付けられ、温、日射量、外気温風速や方度、C位など細かく管理調整し、大事に育てているのです。そして九州力作野菜トマトには当然、味の素の調味料製造過程で出る発酵P菌体を活用した副生バイオマス堆肥を使用。うま味の強い、健康なトマトに育て上げています。その生産から流通までのプロセスに世界的基準のグローバルGAP認証を取得し、厳格な手順やルールも設けているのです。愛菜ファーム株式会社の取締役業務部長冨本英光さん(右)と生産部の宮崎直人さん(左)。細やかな愛情と作物自らが美味しくなるように仕向ける厳しさで育った九州力作野菜トマト。お近くのイオン九州各店(長崎・大分地区を除く)でお買い求めください。(一部店舗では取り扱いのない場合もございます)選果場で裂傷、黒ずみの有無や形具合で外品(商品外)を選別し、大きさを揃えて出荷します。収穫は1個1個丁寧に手摘みで。ヘタのすぐ上を切ることで他のトマトを傷つけないようにします。トマトの黄色い花が咲いた後、中玉トマトで半月余り、大玉トマトは2か月ほどで収穫期に。4